アレルギー外来

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アレルギーの検査

わたしたちの体は、体内に侵入した病原菌やウイルスなどの異物に対して、それに反応する「抗体」を作って排除する仕組みを持っています。この仕組みを「免疫」といいます。免疫は本来、体から異物を排除して感染症などから体を守る大切な仕組みです。しかし、この免疫が花粉など体に害のないものに対しても過剰に反応してしまうことがあります。これが「アレルギー」です。

アレルギーの原因物質(アレルゲン)を特定することは、お薬による治療だけでなく、生活環境の改善や、アレルゲン免疫療法(舌下免疫療法など)の適応を判断するために重要となります。

当院では、指先からの一滴の採血でアレルギーの原因を調べる「ドロップスクリーン®検査」を実施しています。
吸入系その他19項目と食物系22項目の合計41項目を同時に調べられます。
30分ほどで結果がでます。

アレルギーの治療

多くの患者さんは内服薬や点鼻薬を使用することで、くしゃみや鼻みず、鼻づまりなどの症状を抑えれます。
しかし薬の効果が不十分な場合、または使用できないには免疫療法または手術療法を行います。

アレルゲン免疫療法

アレルゲン免疫療法ナビ

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アレルゲン免疫療法は減感作療法とも呼ばれ、アレルギーの原因である「アレルゲン」を少量から投与することで、体をアレルゲンに慣らし、アレルギー症状を和らげる治療法です。アレルギー症状を治す可能性のある治療法と考えられています。アレルギー症状のある疾患のうち、花粉症、アレルギー性鼻炎、気管支喘息などに対してこの治療法が行われています。
現在、アレルゲン免疫療法には、アレルゲンを注射する皮下免疫療法という方法と、アレルゲンエキスを舌下に投与する舌下免疫療法という方法があります。

皮下免疫療法

皮下免疫療法
皮下免疫療法
皮下免疫療法

まず血液検査で、アレルギーの原因(抗原)を確かめます。その上で、希釈したエキスを少量から皮下に注射していきます。
はじめは週に1~2回、少しずつ量を多く、濃度を高くしていき、適切な濃度になったら間隔をあけ、2週に1回から最終的には月1回にして、その濃度(維持量)を続けていきます。
効果がでるまでに、約3ヶ月以上かかります。効果を維持するためには最低3年、できれば5年以上、月1回の注射を続けます。

◆対象
・6歳以上で病因アレルゲンがハウスダスト、ダニ、スギ花粉である方
◆対象とならない方
・病因アレルゲンがハウスダスト、ダニ、スギ花粉でない方
・アレルゲンエキスの投与によりショック(急激な血圧低下により意識障害などを生じること)を
起こしたことのある方
・重症の気管支喘息患者
・妊娠または授乳中の方
(すでに免疫療法を行っており維持期においては治療を続けることが可能)
・β阻害薬(高血圧や不整脈に対して使用)、三環系抗うつ薬、MAO阻害剤を使用中の患者
・悪性腫瘍または免疫系の全身性疾患(膠原病や免疫不全症など)のある患者

◆有効性について
治療効果はハウスダスト(ダニ)で80~90%、スギ花粉でも70%前後の有効性が認められています。また3年以上治療を続けられた患者さんでは、治療終了後4~5年経過した時点での追跡調査で80~90%の効果の持続が認められています。

◆安全性について
アレルゲン免疫療法は、アレルゲンを投与することからアレルギー反応が起こる可能性があり、場合によっては、アナフィラキシーという重い副作用が現れることもあります。そのため、本治療は副作用に対する適切な対応ができる医師のもとで行われます。
副作用としては、注射部位の腫れが最も多く、その他、全身の発赤、ショック症状、喘鳴などがごく稀に起こることがあります。ただしこれらの副作用は注射後15分以内に起こるため院内での適切な処置を行います。

【アナフィラキシーとは】
医薬品などに対する急性の過敏反応により、医薬品投与後多くの場合30分以内で、じんましんなどの皮膚症状、腹痛や嘔吐などの消化器症状、息苦しさなどの呼吸器症状、突然の蒼白、意識の混濁などのショック症状が現れることをいいます。
当院ではダニ、スギなどを行っています。

舌下免疫療法

舌下免疫療法
舌下免疫療法

これまでは皮下注射による治療が主でしたが、「通院が何回も必要」「注射が痛い」など、患者さんにとって大きな負担になっていました。そこで、舌の下からお薬を体内に吸収させることで「自宅で」「痛みがなく」治療を可能にしたのが舌下免疫療法です。
現在は、スギ花粉症、ダニアレルギー性鼻炎などに対して行われます。
1日1回、舌の下に治療薬を1分間保持した後に飲み込みます。その後5分間はうがいや飲食を控えます。服用前後の2時間程度は激しい運動・入浴を避けるようにします。治療開始から1週間は導入量を服用し、2週目からは維持量を服用します。初めての服用は、医療機関で行いますが、2日目からは自宅で行いします。一般的に舌下免疫療法では3~5年間は治療を継続することが推奨されます。最近スギとダニのアレルギーの方は、両方を併用する舌下免疫療法も安全性が高いことがわかってきました。新しい治療ですので、現段階では初めの2ヶ月程はどちらか一方のみで開始し、安全性をみて他方を追加するようにしています。両方の治療は、はじめだけ朝と夜と間隔をあけて行い、以後は5分開けて行っています。

◆対象
・5歳以上のスギ花粉症患者
※用法・用量を守り、毎日服用可能な方
・少なくとも1ヶ月に1度、定期的な通院が可能な方
◆対象とならない方
・病因アレルゲンがスギ花粉でない方
・アレルゲンエキスの投与によりショック(急激な血圧低下により意識障害などを生じること)を起こしたことのある方
・重症の気管支喘息患者
・妊娠または授乳中の方
(すでに免疫療法を行っており維持期においては治療を続けることが可能)
・β阻害薬(高血圧や不整脈に対して使用)、三環系抗うつ薬、MAO阻害剤を使用中の患者
・悪性腫瘍または免疫系の全身性疾患(膠原病や免疫不全症など)のある患者
◆有効性について
治療した人すべてに効果があるわけではありません。一般的に約10~20%の人には効果がないと言われています。
◆安全性について
投与後の多くの場合30分以内で、じんましんなどの皮膚症状や、腹痛・嘔吐などの消化器症状、息苦しさなどの呼吸器症状、意識の混濁などのショック症状などがみられることがあります。
しかし、重篤な副反応はきわめて稀であり、従来の注射による方法よりも安全ですが、治療時にはよく理解する必要があります。

治療の流れ

問診・検査
治療の対象となりうるかどうか、問診で判断いたします。
スギ花粉症、またはダニアレルギーと診断することが必須のため、血液検査で確認します。最近2~3年以内行ったアレルギー検査の結果を持参していただいても構いません。

治療説明
治療スケジュール・服用方法・副作用を説明し、治療の意思を確認します。

初回のクリニック内での投与
処方箋をお渡ししますので院外調剤薬局から治療薬を受け取り、クリニックに戻ってきていただきます。
医師の立ち合いのもと処方薬を舌の下に置き、1分間保持しその後に飲み込みます。投与後30分間は、副反応が生じないかクリニック内でお待ちいただきます。問題がなければ、翌日からは毎日自宅で服用していただきます。

初回投与1週間後の再診
用法・用量が守られているかどうか、副反応の有無などを確認します。
このまま治療を続けても良いかどうかを判断します。問題がなければ、維持量の薬を2週間処方します。

治療継続(投与3週目以降)
前回と同じように、副反応の有無などを確認します。問題がなければ、以後は原則1ヶ月に1回の受診となります。
尚、スギ舌下免疫療法中の方は、スギ花粉飛散期中も治療を継続することが可能ですが、飛散期に治療を開始することはできません。

アレルゲン免疫療法についての詳しい資料はこちら

皮下免疫療法 ※クリックすると資料が開きます

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アレルギー性鼻炎に対し、
アルゴンプラズマ凝固装置による
下鼻甲介粘膜焼灼術を行っています

アレルギー性鼻炎の治療として、アルゴンプラズマ凝固装置による下甲介粘膜焼灼術を行っています。
アレルギー性鼻炎の症状に最も深く関与している下鼻甲介粘膜を熱により凝固させ、傷を修復する際に新生する瘢痕組織の形成を促し、アレルギー症状を起こしにくくさせます。

治療1ヶ月後の有効率は、鼻閉97.5%、鼻漏61.3%、くしゃみ59.3%と高いものです。(2001年兵庫医大深澤氏の論文より引用)
手術は局所麻酔に行います。麻酔液のついたガーゼを鼻内に入れて30分後、下鼻甲介粘膜をアルゴンビームで焼灼します。手術は6~7分ほどで終了します。

アルゴンプラズマ療法

粘膜が“やけど”をした状態となるため、術後は一時的に鼻閉が悪化しますが、1~2週間で改善します。
アルゴンプラズマ療法やレーザー治療などはあくまで対症療法であり、アレルギー体質そのものを治すものではありません。
効果持続時間は患者さんによって差があり、6ヶ月~2年位です。

※クリックすると動画をダウンロードします。

※上記動画をご覧になるにはWindowsMediaPlayerが必要です。

鼻アレルギー治療についての詳しい資料はこちら

診療所における鼻アレルギー治療
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重症スギ花粉症に対する抗IgE抗体療法

重症スギ花粉症に対する抗IgE抗体療法

従来の薬物療法を行ってもおさまらない、重症・最重症のスギ花粉症に対して、スギ花粉シーズン限定(2~5月)で、抗IgE抗体オマリズマブ(ゾレア®)を皮下注射する治療を行うことができます。

作用機序
ヒスタミンなどを蓄えている肥満細胞は、B細胞が産生するスギ花粉のIgE抗体と結合して存在しています。
花粉などのアレルゲンが体内に入ると、アレルゲンは肥満細胞上のIgE抗体と結合することで肥満細胞が活性化して、ヒスタミンなどのアレルギー性物質が放出されることで症状が出現します。
ゾレアは、IgE抗体に結合する抗体で、B細胞の産生するIgE抗体に結合することでIgE抗体が肥満細胞と結合できない状況にします。
その結果、アレルゲンが侵入しても肥満細胞は活性されず、ヒスタミンの放出が抑制されます。

重症スギ花粉症に対する抗IgE抗体療法

治療の対象になる方

スギ花粉症が重症または最重症の方が対象となります。

重症度は、鼻づまりやくしゃみ、鼻水の頻度で判断されます。
例えば、くしゃみや鼻をかむ回数が多い(20回以上)場合や、1日中鼻が完全に詰まっている場合には「最重症」と診断されます。
また、以下の項目に該当する必要があります。

  • 従来の治療で効果が不十分
  • 抗ヒスタミン薬やステロイド点鼻薬などの既存治療を1週間以上行っても十分な効果が得られなかった
  • スギ花粉特異的IgE抗体がクラス3以上
  • 血液検査でスギ花粉に対するIgE抗体が一定以上(クラス3以上)であること
  • 血清総IgE値と体重が適応範囲内
  • 血清総IgE値:30~1,500IU/mL
  • 体重:20kg~150kg
  • 12歳以上であること(ゾレアは12歳未満の患者には適用されません)

治療の流れ

ゾレアは血液中のIgEの量と体重に基づいて、投与量と間隔を決定します。
2週間または4週間ごとに、皮下注射を行います。

初回受診(問診と検査)


昨年のスギ花粉症の症状が重症もしくは最重症であったことを確認します。
昨年のスギ花粉症に使用した内服薬や点鼻薬の種類を確認します。 
採血でスギ特異的IgE抗体価を測定します。 (他院で行った1年以内の結果があればお持ちください。)
抗ヒスタミン薬や鼻噴霧用ステロイド点鼻薬による治療を1週間以上行います。

2回目受診(検査結果の説明と適応判断)


前回に処方した内服薬や鼻噴霧薬の効果が不十分で、症状が重症もしくは最重症であることを確認します。
血液検査の結果がスギ特異的IgE抗体価class3以上であることを確認し、ゾレア治療の適応可否を判断します。
適応の場合は投与量や投与間隔(2週間または4週間)を決定し、初回投与の日程を予約します。

3回目受診(初回投与)


ゾレアの初回注射を実施します。投与後は、アレルギー反応がないかを確認するため、30分間院内で待機していただきます。

4回目以降(継続投与)


2~4週間ごとの間隔で、継続的に注射を行います。治療期間は最長12週間で、スギ花粉シーズン(2月~5月)の間に実施します。

副作用

一般的な注射と同じように、副作用のほとんどは注射部位の反応で、発赤、腫れ、かゆみ、痛みなどです。
また、稀ですがアナフィラキシーを引き起こす可能性があるため、初回投与時はクリニック内で30分間待機して頂き、経過観察を行います。

薬剤の自己負担額

例えば、総IgE値:170、体重55kgの場合、ゾレア投与量は300㎎で4週間間隔の投与になり、薬剤費は1か月42.646円 3割負担で12.794円となります。その他、診察料や処置料などがかかります。

尚、高額な薬のため高額療養費制度があります。1カ月の医療費の支払い額(自己負担額)が一定額を超えた場合に、超えた分の払い戻しを受ける制度です。加入している保険(国民健康保険、健康保険、船員保険、共済組合、後期高齢者医療制度)や、年収により条件が異なります。

副作用